ベクトル置換積分猫式のベクトル微分演算子とベクトル積分演算子を使うと置換積分公式は次のように書ける。
こうなれば、右辺のベクトル微分を分離形に変形してから、微分を無視して純粋にベクトル演算として計算したくなる。しかし、ガウスの定理は曲りなりにも通るが、ストークスの定理では破綻する。ただ、ストークスの定理でも簡単な法則を1つ導入することで計算を通すことができる。 以下では、先に成立するガウス定理の計算を示し、続いて破綻するストークス定理の計算を晒す。その後、イカサマ規則を導入して破綻する計算を無理やり通す。 ガウスの定理のベクトル演算ガウスの定理の右辺
ストークスの定理のベクトル演算(破綻版)続いて、同じ手順をストークスの定理に。 ストークスの定理の右辺
というわけで、外積と除算の結果、ゼロ。 ストークスの定理のベクトル演算(無理やり版)上の計算は、実は初っぱなの微分の分離型からもう成立してない*1。しかし、逆から計算すれば分かるが、減算の項さえなければ成立する、という非常に惜しい形で破綻している。このため、計算を無理やりに通すため、次のイカサマ規則を導入する
そもそも論がないが、証拠。
めでたしめでたし まとめ・つなぎ猫式のベクトル微分演算子とベクトル積分演算子にイカサマ外積を使えば、複雑な置換積分の公式が簡単なベクトル演算になる。 上では細かく書いているが、要はベクトル計算のみで、を導いているに等しい。このセンスを持っていれば、ガウスの定理とストークスの定理を次のように飛ばすこともできるから、是非成立させたい。 導入したイカサマ規則は、外積と別の計算と言えるほど外積の計算規則を破壊しているが、ストークスの法則自体は成立が保障されているから、が何らかの形で成立しているはず。また、今の表記では式が成立して当然のようには見えないため、まだ改良余地がある。そのため、次回はまずベクトル積分を正しく扱うために必要な微分形式を導入する。 |