背景
速度は距離÷時間で定義され、m/s の単位を持つ。ところが、要は距離と時間の比であり、時間÷距離で定義して s/m の単位を持っても良さそうに思える。以下では、そんな逆数を使った物理系を考えてみる。
算術物理
早い世界では、等速運動という基本的な運動がある。同じ速さで移動し続ける典型的な運動である。 | 要は、時間と距離が同じ割合で増加する運動である。
遅い世界では、等遅運動と言う。同じ遅さで移動し続けるである。 |
例:東京大阪間500km、新幹線で行ったら2時間半掛った。
速さは幾ら? ── 500km÷2.5h=200km/h。
遅さは幾ら? ── 2.5h÷500km=0.005h/km。
等加速度運動 〜 等遅積運動
物を空中で静止させた状態で手を離す運動を自由落下と呼び、速度はどんどん増していく。
速い世界では、時間の間に速度だけ加速した場合の加速度をと定義する。
自由落下では、加速度が一定という等加速度運動である。
自由落下は、遅度はどんどん減っていくとも理解できる。
遅い世界では、時間の間に遅度の積を遅積をと定義する。
自由落下では、遅積が一定という遅積保存則が成り立つ。
遅積が保存される運動を等遅積運動と言う。
落下距離は経過時間の自乗に比例し、比例定数を重力加速度と置けば