フーリエ変換は周期現象の記述から制御工学など幅広い分野において役立つ道具である。
空間解析や時空間解析では2次元、3次元、4次元のフーリエ変換が必要となる。
高次元のフーリエ変換では体積分が登場するが、線積分と紛らわしいのが問題である*1

式3a 正変換: $$ F(\:k) $$$$ = $$$$ \phantom{\ffd{1}{2\pi}} $$$$ \int^\infty_{-\infty}\! $$$$ f(\:x) $$$$ e^{-\:i \:k\sx\:r} $$$$ d\:r $$
式3b 逆変換: $$ f(\:r) $$$$ = $$$$ \ffd{1}{(2\pi)^n} $$$$ \int^\infty_{-\infty}\! $$$$ F(\:k) $$$$ e^{\:i \:k\sx\:r} $$$$ d\:k $$

$$ \:r $$は位置ベクトル
$$ \:k $$は波数ベクトル*2

これは、体積分で良く用いられる表記で用いられる微小体積$$ dV $$を、
空間領域と波数領域の両方で別々に定義する必要があるため、$$ dV $$のままでは適応できない。
また、2次元と4次元では他の記号を考える必要があり、統一性に欠けるのが問題である。

これに対し、凌宮数学では外積代数に基づく基底積?の表記法があり、
基底積を使えば、空間を明示しながら体積分を書き分けられる。

基底積による多次元フーリエ変換の記述 EditToHeaderToFooter

位置ベクトル$$ \:r $$に対し、微小変位ベクトル$$ d\:r $$が定義でき、
各次元におけるウェッジ積により最高次数のウェッジ積は以下のようになる。

1次元

$$ d\:r $$$$ = $$$$ (dx) $$

$$ d\:r^{\wx1} $$$$ = $$$$ dx $$

2次元

$$ d\:r $$$$ = $$$$ (dx, dy) $$

$$ d\:r^{\wx2} $$$$ = $$$$ dx $$$$ dy $$

3次元

$$ d\:r $$$$ = $$$$ (dx, dy, dz) $$

$$ d\:r^{\wx3} $$$$ = $$$$ dx $$$$ dy $$$$ dz $$

4次元

$$ d\:r $$$$ = $$$$ (dx, dy, dz, dt) $$

$$ d\:r^{\wx4} $$$$ = $$$$ dx $$$$ dy $$$$ dz $$$$ dt $$

*1 中央大学/理工学研究科/物理学専攻/中野研究室/数理解析/2フーリエ変換
*2 波数ベクトル$$ \:k $$自体に$$ 2\pi $$倍違いの2通りの定義があり、定義に要注意。
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