単位ベクトル のバックアップの現在との差分(No.3) |
の単位ベクトル:大きさ・向きの分離単位ベクトルとは、長さがのベクトルである。任意のベクトルに対し、長さはと表記され、単位ベクトルはとなる。単位ベクトルとは、長さがのベクトルである。 任意のベクトルに対し、大きさはで与えられ、単位ベクトルはとなる。単位ベクトルの表記法として、一応のように文字を与えられた場合はというのがある。 これを利用すれば、を大きさと向きに分けて記述できる。
単位ベクトルの表記法として、既にハットマークを用いたという表記法がある*1。しかし、この表記法はやのような式には使えない。 しかし、このハット記法は主に基底や単位法線ベクトルなど決まった文字と組み合わせて習慣的に用いられているに過ぎず、 字面的にもやのような式の単位ベクトルには使い難い。そこで、凌宮数学では、単位ベクトルを「」と表記する。大きさが「1」だから「1」と書きたいだけだが、これより式が直感的に読みやすくなる。また、表記の自由度を高めるため、作用対象との関係を以下の2通りとする。 そこで、凌宮数学では、単位ベクトルを「」と表記する。 単位ベクトルが大きさのベクトルであるため、太字の1を選んだ。
様々な単位ベクトルの例以下に様々な単位ベクトルを例示してみる。特に関数表記は、長い式に対する単位ベクトルの表記に便利: や。以上より、ベクトルと同じ向きの方向ベクトルをと定義できる。 この上、通常は零ベクトルの単位ベクトルを考えないが、と定義しておくと、 零ベクトルを含めた任意ベクトルの大きさ・向きの分離表記を例外なく記述できる。 単位ベクトル記号の用例以下に単位ベクトルを用例について考えてみる。中には、通常はワザワザ単位ベクトルであることを示さないものまで含むが、「1」っぽく書いて初めて気づくのであれば、この「」は役になったことになる。「1」っぽく書いて初めて気づくのであれば、この「」は役に立ったことになる。通常のベクトル(既出)、、座標系の単位ベクトルは、添字表記を用いて、、と表記する。 任意のベクトルに対し、単位方向ベクトルをまたはと表記する。 スカラースカラーはを基底とする1次元ベクトルと見なすことができる。このため、任意のスカラーの単位ベクトルをと表記できる。実数実数はを基底とする1次元ベクトルと見なせる。このため、任意のスカラーの単位ベクトルをと表記できる。は正の数なら、となる。は負の数なら、となる。もまた立派な単位ベクトルである。また、この結果から、実数ではで符号を表せるのが分かる複素数虚数単位は複素数の基底と見なすことができ、のため正規である。このため、をと表記できる。複素数ではと虚数単位を基底とするベクトルと見なせる。このため、任意の複素数に対し、と定義できる。この定義に従えば、は虚数平面上の単位円上の点となる。値としては、の極形式をとすると、となる。特殊な単位ベクトルとして、実数にあったとの他、虚数単位とその逆であるが挙げられる。符号関数実数の例で符号の話が出てきたが、符号を表す符号関数なるものがあって、値がに一致する。実数に対し、符号関数は#spanend &spanadd; \Bigg\{&spanend; &spanadd; \begin{array}{rcc}&spanend; &spanadd; 1 & : & a > 0&spanend; &spanadd; \\ 0 & : & a = 0&spanend; &spanadd; \\ -1 & : & a < 0&spanend; &spanadd; \end{array}&spanend; #spanaddとして定義される。また、複素数に拡張した場合、 #spanend &spanadd; \bigg\{&spanend; &spanadd; \begin{array}{ccc}&spanend; &spanadd; \ffd{\alpha}{|\alpha|} & : & \alpha \neq 0&spanend; &spanadd; \\ 0 & : & \alpha = 0 \ffdstrut&spanend; &spanadd; \end{array}&spanend; #spanaddとなる。この複素数の定義は実数の定義を含む。ここで、複素数の定義はの定義と一致しているのが分かる。したがって、複素数に対し、とは等価である。 |