1変数関数に対し、による微分をと表記し、次のように定義される。
2変数関数に対し、同様に微分したものは偏微分と言ってと表記され、次のように定義される。
を使った偏微分と区別して、を使った微分を特に常微分と言う。しかし、2つの違いを正しく説明できる人は少ない。勿論、「偏微分ではを固定している」だけでは矛盾が生じる。
結論を言うと、偏微分と常微分は同じ微分演算であるため、微分としては共通の記号で書くべき。しかし、微分以外の要素も複雑に絡んでいるため、表記を統合するためには、記号の意味から変える必要がある。ただ、記号を書き換えるだけでは衝突が起きる。
以下では、まず同一関数に対し、偏微分と常微分が同時に存在し、異なる値を持つ場合について考える。次ぎに、自体が偏微分の完全表記ではないことについて述べ、偏微分の完全表記とその意味について考える。最後に、偏微分の意味毎の分離表記について考え、偏微分と常微分を統合する。
この話しの目標は、関数があって、どんな関数だろうとで微分する限りと表記することである。
目次
- 偏微分と常微分の違い
- 偏微分の意味
- 偏微分の分離表記
- 偏微分と常微分の統合表記
- 微分公式の記述例
以下は予定(関連項目)