TITLE:定数
#indent

* &eq(C);は&eq(x);の定数 [#qd94aff1]

&eq(f);が&eq(x);の関数のとき&eq(f(x));と書くが、
&eq(f);が&eq(x);の関数''でない''ときは何も書けないのが世の不思議。

関数でない=関係がない、だから書くことがない、と思ってはいけない。
関数でない=定数である、という立派な関係が成り立つ。
しかし、&eq(C);は&eq(x);の定数という表記法も無い。
現に積分定数を上手く表記できず、多変数関数の不定積分で混乱が起きる。

不定積分では積分定数という任意定数が現れる。
1変数の場合、&eq(\int f(x) \,dx = F(x) + C);。
&eq(F);は&eq(f);の原始関数で、&eq(C);が積分定数。
これの2変数版は&eq(\int f(x,y) \,dx = F(x,y) + g(y));。
&eq(g(y));は積分''定数''だが、
任意''関数''とか、&eq(y);だけの''関数''とかのように教えられたりする。
実際に関数の姿をしているから余計に混乱する。

積分定数とは何か、云々以前に、定数とは何かの問題である。
結論から言うと、この&eq(g(y));は&eq(x);の積分定数であると同時に、&eq(y);の関数でもある(かもしれない)。

ここで、混乱の元は2つ。
- &eq(g(y));は&eq(g);が&eq(x);の定数であることを表せてない。
- &eq(g);が&eq(y);だけの関数''でない''かもしれないのに表に出している。

では、&eq(C);が&eq(x);の定数であることを&eq(C \overline{(x)});と定義したらどうなるか。
- 一変数:&eq(\int f(x) \,dx \phantom{,y}= F(x) \phantom{,y}+ C \overline{(x)});
- 多変数:&eq(\int f(x,y) \,dx = F(x,y) + C \overline{(x)});

まとめると&eq(\int f\,dx = F + C \overline{(x)});。
&eq(x);で積分したら&eq(x);の積分定数が現る。
&eq(x);で積分するから、&eq(x);だけに集中してれば十分。
それ以外の変数に神経を使う必要はない。

    初基 一覧 検索 最新 バックアップ リンク元   ヘルプ   最終更新のRSS