1次元ベクトル のバックアップ(No.7) |
大学では、2次元、3次元と次元ベクトルが色んな講義で登場し、繰り返して教えられる。 勿論、1次元のベクトルはスカラで、高校まで完璧に勉強している、などと期待してはならない。 こうして、高校と大学のギャップに嵌まる学生が量産される。 凌宮数学では、このギャップを埋めるため、小学校で学ぶ数直線から出発する。 数直線=1次元の座標系座標系図1は座標系を描いた図である。 左から右に向かう緑の矢印が座標軸である。この例では「軸」という名前を付けている。 また、任意の座標を表すとき、軸と同じ文字を使う習慣がある。 間隔の異なる2つの座標系続けて、大学のベクトルに少しだけ近付けるため、軸が2本になった場合を考える。 この2本の座標軸はそれぞれ軸と軸と名付ける。 青線の右端の座標値を見ると、軸では、軸ではになっている。 この例から、座標を特定するには、座標系と座標値の両方を言う必要があることが分かる。 ここで問題になるのは、座標軸を言葉で言えるが、式では書けないことである。 座標とベクトルの対応図2をベクトルの発想で書き換えると図3になる。比較用に、図2も合わせて再掲する。 座標とベクトルは似て非なるものであるため、言葉が全く異なっている。
座標軸は無限に長い矢印だったが、ベクトルでは基底と呼ばれる長さが有限な矢印に置き換わる。 高校では座標軸も任意の座標値も同じ文字(や)を使っていたが、 図2と図3の読み替えを纏めると、表2となる。
基底は座標軸を表すと同時に、それぞれの軸でのが表す座標に対応したベクトルでもある。 また、ベクトルでは座標系に依らない座標にベクトル記号を与えている。 図3のベクトルを使えば「軸でのと軸でのが同じ座標である」ということは、次のように書ける。 座標関係の言葉に直訳すると「の座標は、軸での、軸でのと同じ」になる。 ベクトル、基底、成分の相互変換について、これを以下のように式変形できる。
ベクトルを求める式は、大学の教科書であれば良く見かける。 そもそも、ベクトルを求める式が小学校から学ぶような乗算で済むのも座標系が1次元で、座標軸が直線で、座標軸が等間隔とう厳しい条件が全て成り立つときに限る。 残念なことに、基底を求める式と成分を求める式は、書き方が統一されてない。 以上の理由により、凌宮数学ではの成分を求める式の姿を変えずに貫き続ける。 まとめ 【編集中】 |