オイラーの連鎖式 のバックアップ(No.24) |
凌宮読取術: ⇒任意の2変数関数について、オイラーの連鎖式と呼ばれる恒等式が成立する*1。
問題は、などを形式的に約分してと書きたいどころ、期待を裏切るである。 しかし、それだけで「偏微分は約分できない」と諦めるのは、まだ勿体ない。 凌宮数学では、オイラーの連鎖式は以下のように読み替えて約分する: 、、は全てがタダの係数であるため、約分も符号処理も小学校レベルである。 微分係数としての微分微分の捉え方の一つに、微分係数という考え方がある。
やを計算するのに、の1次近似式から移項で作った式を利用した。 重要なのは、移項のために「」が生じること、 陽微分と陰微分以上の結果を承けて、凌宮数学では以下のように陽微分と陰微分を定義する。
関数の一次近似式の係数で微分の値を表すとき、微分を陰陽は「」の有無に直結する。
の場合高校で習うは、陽関数をと陰関数で考えられる。 陽関数で考える場合、もも陽微分であるため、「」が付かず、そのまま約分可能となる。
陰関数で考える場合、もも陰微分であるため、「」が2つ現れるが、打ち消して消える。
の場合他方、大学で習うは、関数で考える場合、 勿論、やで考えても、陰になる微分が変わるだけで、1陰2陽の関係と結果は変わらない。 陰関数の陰微分とオイラーの連鎖式これまで、に対し、 3つの変数、、の関係を記述する関数に、次の陰関数というのもある*4。
もっとも、には従属変数と独立変数の区別も無く、対称的である。 形式上、陰関数では全ての変数が独立変数と見なせるため、陰関数の微分は全て陰微分になる。
まとめ・つなぎ以上より、オイラーの連鎖式で登場する微分は、高校で習うと性質が異なる。 「微分は分数ではないので約分できない」ではなく、「偏微分だから約分できない」でもなく、 |