参考: 少し古い符号判定(〜2014年) EditToHeaderToFooter

ベクトル三重積公式の左辺には2つの書き方があり、掛け方によって符号が逆転する。

   $$ \iro[ao]{\:A} \vx (\iro[md]{\:B} \vx \iro[md]{\:C}) $$
   $$ \;\Rightarrow\; $ \textcircled{\phantom{X}} $ \fbox{\phantom{X}} $ \iro[md]{\:B} $ \textcircled{\phantom{X}} $ \fbox{\phantom{X}} $ \iro[md]{\:C} $$
   $$ \;\Rightarrow\; $ + $ (\:A \sx \:C) $ \iro[md]{\:B} $ - $ (\:A \sx \:B) $ \iro[md]{\:C} $$
   $$ (\iro[md]{\:A} \vx \iro[md]{\:B}) \vx \iro[ao]{\:C} $$
   $$ \;\Rightarrow\; $ \textcircled{\phantom{X}} $ \fbox{\phantom{X}} $ \iro[md]{\:A} $ \textcircled{\phantom{X}} $ \fbox{\phantom{X}} $ \iro[md]{\:B} $$
   $$ \;\Rightarrow\; $ - $ (\:C \sx \:B) $ \iro[md]{\:A} $ + $ (\:C \sx \:A) $ \iro[md]{\:B} $$

この符号は外積の回転方向を2回も考える必要がある。
3次元空間でぐるぐる回るのは結構面倒なので、便宜的な手法ではあるが2次元で済ませたい。
さらに、三重積は任意のベクトルで成立するため、次の2つの条件を満たす単純な例で済ませたい。

  • 先に掛け合わせるベクトルが互いに垂直
     ((やっていることは$$ \:B \:C $$平面上のベクトルの成分分解であるため、斜交座標より直交座標系を使う方が直角が多くて簡単。))
  • 後に掛け加えるベクトルが前の片方と同じ向き
     (($$ \:A $$は空間上に浮いても、$$ \:B \:C $$平面上の成分しか外積の結果に影響を与えないため、$$ \:B \:C $$平面上に乗せても結果は同じ。))
     ((重ねることにより考える成分が1つ減るため、楽が出来る。片方の符号が決まれば他方も決まるため、1成分の符号だけ分れば十分。))

論はないが証拠、これで(片方の)符号が分る:

File not found: "符号判定Ax(BxC).png" at page "ベクトル三重積公式/ベクトル三重積公式の補足"[添付]File not found: "符号判定(AxB)xC.png" at page "ベクトル三重積公式/ベクトル三重積公式の補足"[添付]

$$ \iro[ao]{\:A} \vx (\iro[md]{\:B} \vx \iro[md]{\:C}) $$について、まず$$ \iro[md]{\:B} $$$$ \iro[md]{\:C} $$右から掛けて、$$ \iro[ao]{\:A} $$左から掛ける。
ポイントは掛ける向きが逆であるため、向きが打ち消して元の$$ \iro[md]{\:B} $$の向きになる。
したがって、$$ \iro[md]{\:B} $$の符号は「$$ + $$」になり、残る$$ \iro[md]{\:C} $$には逆の「$$ - $$」が付く。

   $$ \iro[ao]{\:A} \vx (\iro[md]{\:B} \vx \iro[md]{\:C}) $$
   $$ \;\Rightarrow\; $ + $ (\:A \sx \:C) $ \iro[md]{\:B} $ - $ (\:A \sx \:B) $ \iro[md]{\:C} $$

$$ (\iro[md]{\:A} \vx \iro[md]{\:B}) \vx \iro[ao]{\:C} $$について、まず$$ \iro[md]{\:A} $$$$ \iro[md]{\:B} $$右から掛けて、$$ \iro[ao]{\:C} $$をさらに右から掛ける。
ポイントは掛ける向きが同じであるため、そのまま回し続けて$$ \iro[md]{\:B} $$と逆の向きになる。
したがって、$$ \iro[md]{\:A} $$の符号は「$$ - $$」になり、残る$$ \iro[md]{\:B} $$には逆の「$$ + $$」が付く。

   $$ (\iro[md]{\:A} \vx \iro[md]{\:B}) \vx \iro[ao]{\:C} $$
   $$ \;\Rightarrow\; $ - $ (\:C \sx \:B) $ \iro[md]{\:A} $ + $ (\:C \sx \:A) $ \iro[md]{\:B} $$
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