ベクトル三重積公式 のバックアップ(No.12) |
凌宮組立術:ベクトル三重積の公式は、ベクトル公式の中でも非常に覚えにくい。 (1) 垂直の垂直で元の平面 ⇒ 平面上で成分分解まず、左辺のについて、 同様に、はに垂直。 というわけで、はとと同一平面上にある。 ここで、にはスカラの係数が、には「」または「」の符号が入る。 (2) 次元解析 & スカラ積=内積次は、が3つの文字の掛け算であるため、次元は掛け算の種類を問わず、の次元である*2。 さらに、係数はスカラ値である必要があるため、は自ずとスカラ積すなわち内積になる*3。 *2
次元が良く分らない人は物理単位で考えば良い。例えば、が[m]、が[s]、が[g]とか。
*3 実際、2つのベクトルからスカラ値を作る積は内積だけではない。しかし、どれも内積よりはずっと複雑になる。幸い、ベクトル三重積は意外に簡単であるので、一番単純な内積で良い。 (3) 符号判定 & 簡単化外積の交代性でであるため、右辺もとが交代したらマイナスになる。 この符号は外積の立体的な回転を2回も考える必要がある。 は外積であるため、結果が変らないようにと垂直なを選べる。 そうすると、ベクトル三重積が、空間ベクトルの基本である単位ベクトルの定義に帰着される:
というわけで、の前が「」、残るの前は「」となる。 他方、紛らわしいも全く同様に置換すれば良い。
というわけで、の前が「」、残るの前は「」となる。 参考: 少し古い符号判定(〜2014年)ベクトル三重積公式の左辺には2つの書き方があり、掛け方によって符号が逆転する。 この符号は外積の回転方向を2回も考える必要がある。 論はないが証拠、これで(片方の)符号が分る: について、まずにを右から掛けて、を左から掛ける。 について、まずにを右から掛けて、をさらに右から掛ける。 *7
やっていることは平面上のベクトルの成分分解であるため、斜交座標より直交座標系を使う方が直角が多くて簡単。
*8 は空間上に浮いても、平面上の成分しか外積の結果に影響を与えないため、平面上に乗せても結果は同じ。 *9 重ねることにより考える成分が1つ減るため、楽が出来る。片方の符号が決まれば他方も決まるため、1成分の符号だけ分れば十分。
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