ベクトル積分の変数変換係数 のバックアップの現在との差分(No.1) |
凌宮表記術: からへの変数変換係数凌宮表記術: からへの変数変換係数ベクトル積分は、線積分、面積分、体積分があり、座標系の違いや計算の都合で変数変換が良く用いられる。 その変数変換が線面体の違いと考えている次元の違いで、異なる形の式に化ける。 その上、統一した表記法も確立してないため、高い学習コストを要する。 凌宮数学では、基底積により微分基底をの形で記述できることから、 変数変換係数は変換前後の基底積の割算で表記する。 からへの変数変換係数: 具体定義ベクトル積分は、考えている空間の次元と積分領域の次元により分類できる。 とは共に正自然数であり、の関係にあるため、次元空間内では通りに分かれる。 例えば、3次元までのベクトル解析では、以下の6通りになる。||*||*
以下では、ベクトル解析学の知見に基づき、各場合に対し変換係数を個別に定義する。 on : 1次元空間上の線積分一般に、1次元から1次元の変数変換は常微分で表される。 凌宮表記では、同じ表記に定義する。 統一表記で書くと、、であり、 on : 2次元空間上の面積分高次元での線積分では、成分毎に1次元の変数変換を行えば良い。 変換先が1次元のため、とはのみの関数であり、 変換係数は常微分、つまり1変数関数の微分になる*1。 凌宮表記では、変換係数を正基底と逆基底のテンソル積として定義する。 、として、 on : 3次元空間上の面積分3次元は2次元と同様に考えれば良い。 凌宮の表記は2次元と同様に、 、として、on : 2次元空間上の面積分一般に、2次元から2次元の変数変換は微小平行四辺形の面積比となる。 、であるため、 座標上では、とが平行四辺形を張り、面積は。 よって、 この変換係数には、変換元の変換先に対する偏微分の全組み合わせが出揃っていて、 これらを成分に持つヤコビ行列の行列式でも表現できる。
この他、あまり用いられないものの、2次元のベクトルのクロス積を用いた表現もある。 3次元空間上の面積分との一貫性の観点では、クロス積表記の方が優れている。 凌宮表記では、まず1次元ヤコビアンをテンソル積として定義し、 次に、の表記に合わせて、 1次のヤコビアンから2次のヤコビアンに変換する演算「」をクロス積で形式的に定義する。 変形の途中で現れる2次元のクロス積はあまり広く使われてないが、 3次元空間上の2次元曲面の変換係数がヤコビアンで表せず、クロス積を使う事態を考えると、 2次元空間上の変換係数もクロス積で解釈できた方が整理しやすい。 on : 3次元空間上の面積分高次元での面積分では、線積分と同様に成分ごとに変数変換すれば良い。 3×2のヤコビ行列自体は定義されているが、正方行列でないため行列式が定義されていないため、 ヤコビアンを用いた変換係数の表記法はこれ以上簡潔にできない。
ところで、2x2のヤコビアンを展開すると、交差積になっているに気づく。 そのため、クロス積で簡潔に記述手法が広く用いられている。 凌宮表記では、2次元空間上の面積分と同様に、 1次のヤコビアンを定義してからクロス積で2次のヤコビアンを形式的に定義する。 、として、 on : 3次元空間上の体積分一般に、3次元から3次元の変数変換は微小平行六面体の体積比となる。 、 、 、であるため、 座標上では、,,が平行六面体を張り、 体積はヤコビアンまたはベクトルのスカラ三重積で表せる。
凌宮表記では、3次元空間上の面積分を真似て、 1次のヤコビアンを定義してからスカラ三重積で2次のヤコビアンを形式的に定義する。 、として、 各表記による変換係数の記述以下に、表記毎に纏める。 3次元のベクトル解析で扱う空間と積分は以下の6通り。 凌宮表記次元空間上の次元積分: on では、 統一的にで表せる。
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