ベクトル微分演算子 のバックアップ(No.2) |
をベクトルで微分ベクトル微分演算には勾配、回転、発散があり、ベクトル表記は主に次の二系統。
ナブラの使った表記では、ナブラに対して通常のベクトル公式を使えるため、新たに公式を覚える必要が無い。そのため、ベクトル微分公式を覚えるしかない文字名を使った表記よりは便利。しかし、ベクトルと微分が分離されてないため、まだ改善余地がある。ナブラは微分演算子として、右の式を微分対象と見なす。一方、ナブラはベクトルでもあるため、ベクトル公式に従って移動する。この結果、ナブラが常に微分対象の左に書けるとは限らない。 これに対し、猫式では「」を「」と定義。でベクトルを示し、で微分対象を示すことで、ベクトル微分の形式的な分離を実現。
ここで、演算子形はナブラと完全互換な書式、分数形は1次元の微分と似せた書式、分離形は微分演算とベクトル演算が独立して行うための書式である。これらの間は分数の感覚で自由に行き来できる。 分数形:勾配を含む連鎖則がスカラの場合、がに対する連鎖則。分数形で記述する場合、あくまでも形式的だが、約分の感覚で直観的に式変形できる。 がベクトルの場合、がに対する連鎖則。ナブラを使っても。微分に関しては、文字名もナブラも表現力に差はない。 猫式分数形で書けば、になる。スカラの積がスカラ内積になることを除けば、連鎖則の姿がそのまま生き残り、式を直観的に操作できる。 分離形:勾配対外積の分配則外積勾配の公式: ナブラを使う場合、微分対積の分配則とスカラー三重積の交換則で計算可能。ただし、計算途中で作用対象が離れるため、工夫が必要。良く見かける手法として、ナブラと作用対象を線または矢印で結ぶ記法がある。 一方、分離形表記では次のように記述可能。遊離したは自由に動けるため、いつでも微分対象の左に置ける。
参考:ベクトル微分公式? |