日本では、温度の単位に摂氏度(セルシウス度)と絶対温度(ケルビン)が用いられる。 歴史的理由により、日常的には、自然科学ではと使い分けされる。 との換算が加算関係というのが特徴で、乗算関係にある多くの単位換算と大きく異なる。
例えば、と同じ長さ異なる単位で表したらという換算になる。 対して、と同じ温度を異なる単位で表したらという換算になる。
SI単位系で数値を表すには、、のように、量を単位で割った表記を使う*1。 そのため、乗算関係にある関係式は次のように書ける:
この式からを打消して、分母を払えば、一般的に用いられる*2が得られる。
温度の場合は、と表記され、温度単位の換算は次のようになる:
*3
一般に、温度と比例関係にある法則を定式化した場合、量の方程式は当然比例式になるが、 数値方程式は、絶対温度を用いた場合は同形の比例式になるのに対し、 セルシウス温度を用いた場合は比例式にならず、少し複雑な式に化ける。
例えば、シャルルの法則では気体の温度は気体の体積に比例する*4が、 における気体の体積をとすると、シャルルの法則は表1にある各式に書けて、 セルシウス温度を用いる場合のみ、温度の項毎にが加わり、比例式で無くなる。