算数教育における加減算の意味分類において、加減算の用法分類について既に解析した。 しかし、同様な視点に立った乗算や除算に関する分類をは余り見掛けない。 有名な分類は「一つ分×幾つ分=全部」の乗算とその裏返しとなる2種類の除算だけである*1。
そこで、加算と減算の分類手法を真似て、乗算や除算の分類の推測を試みる。 その結果、なぜ乗算や除算において同様な分類が広まらない原因について考察する。
算数教育における加減算の意味分類において、加減算を大きく直和・変化・比較の3つの意味に分けた。 その際、用いた指標は、排他条件、包含条件、同時条件の3つとなる。 分類の組合せを表1に示す。
||*排他条件|*包含条件|*同時条件