逆格子ベクトル のバックアップの現在との差分(No.3) |
格子ベクトルと逆格子ベクトル結晶構造を扱う諸分野では、 実格子ベクトルと逆格子ベクトルと呼ばれる概念があり、回折の計算で役立つ。 これらはベクトル解析における双対基底の一つの応用と見なせるため、 双対基底の概念を使えば簡単に理解でき、凌宮の逆基底表記で簡潔に表記できる。 結晶構造を扱う諸分野において、回折の解析においで逆格子ベクトルという座標系が役立っている。 逆格子ベクトルは幾何空間の斜交座標系である実格子ベクトルと双対関係にあると見なせるため、 凌宮の逆基底表記を使えば、3次元の関係式を1次元の関係式と同じ形に記述できる。 一般的定義一般に、結晶は3次元の周期性を持ち、3つの基底と3つの整数係数の線形結合で全格子点を表現できる。 一般に、結晶は3次元の周期性を持ち、3つの基底と3つの整数係数の線形結合で全格子点の位置を表現できる。 これらの基底は、基本並進ベクトルや基本単位ベクトルと呼ばれ、各周期方向の格子点の間隔を表す。 基本単位ベクトルを、、、任意の整数を、、と置くと、 任意の格子点の位置ベクトルである格子ベクトルを次のように与えられる: 任意の格子点の位置ベクトルである格子ベクトルは次のように与えられる: 一般に、基本逆格子ベクトル、、は、計算法として以下のように定義される *1:*2:格子ベクトルと同様に、任意の整数を、、を用いて、線形結合をもって逆格子ベクトルを定義できる。 逆基底表記による表記基本逆格子ベクトルの定義から、 基本格子ベクトルや基本逆格子ベクトルは空間的周期性を記述するための物理量であり、 空間的に周期性を記述する物理量と比較すると理解し易い:
ただし、は、分野によって角波数として定義される場合があり、定義を都度確認する必要がある。 同じく、基本逆格子ベクトルも流派によってはを含めない場合があり、定義に要注意。 内積双対基底の性質から、基本格子ベクトルと基本逆格子ベクトルの内積はまたはになる。
まとめ・つなぎ凌宮数学の逆基底表記を使えば、3次元反復構造の結晶を記述する基本格子ベクトル・逆格子ベクトルの関係を、 1次元の時間・周波数、波長・波数と同形の関係式で記述できる。 凌宮数学の逆基底表記は逆数と同様、分子に正規化条件を記述することにより、 など、以外の正規化条件で定義された双対基底にも応用できる。 参考資料- 東北大学 http://ceram.material.tohoku.ac.jp/~takamura/class/crystal/node6.html- 山梨大学 http://www.ccn.yamanashi.ac.jp/~nabetani/lecture/crystal/crystal1-4.ppt- 慶応大学 http://www.appi.keio.ac.jp/Itoh_group/ohp/butsu3.pdf- ときわ台学 http://www.f-denshi.com/000okite/300crstl/306cry.html |