廣算術教科書
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/826655
掛算と名数・不名数について
P1 第一篇「緒論」§1「数フルコト。数。」
ここに居る生徒を一人、二人、三人 …… と数へて、その七人なることを知り、
鐘の鳴るを一つ、二つ、三つ …… と数えて、七つ鳴れることを知る。
物の集りて一組を成せるを数ふるには、
此一組を組み立つる個々(一つ一つ)の物が如何なる物なるかは
少しも顧みることなくして、唯此等の物の多き少きといふ一点のみに着眼す。
かやうにして物を数えて、その幾つあるかを表すものは即ち数なり。
「数える」という動詞を明示的に定義してないものの、
「どんな物かを気にせず、多いか少ないかに着目する」という説明で要点を押さえている。