多項式の単位面積 のバックアップの現在との差分(No.3) |
多項式単位面積受験数学では、2次関数と直線に囲まれる面積を求める便利公式として、 例えば、2次項の係数がの2次関数:について、 と任意直線が2点で交わり、交点座標の成分がそれぞれとのとき、 とに囲まれる図形の面積はで求まる。 例えば、2次関数で表される放物線について、 任意の直線と2点で交わり、交点の成分がそれぞれとのとき、 放物線と直線に囲まれる図形の面積はになる。 これらの公式は以下の因子を持ち、面積という形をしている。
頻出問題に有効な上に、係数が簡単な整数比であるため、暗記対象とされる場合が多い。 本記事では、凌宮数学の流儀でこの公式群の図形的意味について考察する。 以下では、この公式群の図形的意味について考察する。 単位正方形内における曲線形の面積単位正方形内における多項式の積分正単項式形の面積一般に、多項式について区間の面積はで与えられる。 手始めに、簡単な例として単位区間*1における単項式の積分を考える。 積分結果は。 のとき、必ずであるため、 積分値はの単位正方形をのグラフで区切られる下半分の面積を表す。 以下では便宜的にとを満たす図形を正次単項形と呼ぶ。 具体的に、 単項式形の面積次に、単位区間における係数付きのの積分を考える。 積分結果は。 定数は積分の外に出せるため、結果も定数倍されるだけである。 図形的意味は、グラフを立てに倍引き延ばせば、面積も倍になる。 軸に倍引き延ばすので、を変形して、と変形しておこう。 一般に、多項式について区間の面積はで与えられる。 これを と変形すると、 そのため、とが整数のとき、面積はの整数倍になる。 さらに、は区間の面積の解でもある。 そのため、を次関数の単位面積と見なせる。 以下では、区間における多項式の単位面積から出発し、単位面積の差で上記公式群の係数を導く。 単項式の単位面積:区間の面積2次単項式の単位面積。 1/3公式1/3公式
… 1/3公式の係数はである。 1次単項式の単位面積。 1/6公式… 1/6公式の係数はである。 |