定数係数1階線形常微分方程式 のバックアップの現在との差分(No.31) |
凌宮読取術: ⇒ ⇒定数係数の1階線形常微分方程式とその解の公式は次のようになっている:
定数係数の1階線形常微分方程式は微分で定義される多くの分野で現れるため、 変数分離法と定数変化法では解けることができても、直観的に解を得るのは難しい。 例えばとする演算子法では、逆演算子*2として暗記対象になる 例えばとする演算子法では、逆演算子の形で暗記対象になる*3:
これに対し、凌宮数学では直観を重視する演算子法を拡張し、
*1
EMANの物理学>物理数学>微分方程式>一階線形微分方程式: http://homepage2.nifty.com/eman/math/differential07.html
*2 高階微分方程式の解法として部分分数分解を続けて使う文脈では分数型とも表記される。 *3 EMANの物理学>物理数学>微分方程式>演算子法: http://homepage2.nifty.com/eman/math/differential12.html 定数係数1階線形常微分演算子の分解表記の逆演算子一般に、微分に対し、不定積分が定義される。 の分解表記定数係数の1階線形常微分方程式とその解の公式の積分をで書き換えると: このため、の逆演算子であるは形式的に次のように分解できる: 問題は、と書いている箇所にが入るが、これを簡単に省けない。 指数変換演算子:と指数変換演算子を定義すると、
さらに、はの掛算であるため、逆演算子はの逆数の掛算となる: これを利用すれば、はとだけの演算子チェーンとして記述できる:
意味は、で指数変換してから、積分して、の逆変換を掛ける、と読める。 の分解表記の逆演算を取ると、が得られる:
意味は、で指数変換してから、微分し、逆変換を掛ける、と読める。 ポイントはが正演算に戻るだけで、とに関しては変わりが無い。
計算例以上を纏めると、演算子分解法を使えば、定数係数1階数線形常微分方程式を以下のように解ける:
演算子分解法に基づく、定数係数1階線形常微分方程式の解釈上記式3を式4に書き換える途中、先頭のだけを逆演算子に書き換えると式3’が得られる:
式2と式3'を見比べれば、とに関する定数係数1階線形常微方程式は、 この考え方に基づくと、解答は次のように変る。
まとめ・つなぎと置けば1階線形常微分方程式をに書き換えるのは容易だろう。 に対しとしか登場しなければ、との順番を覚える必要が無くなる。 |