偏微分と常微分の違いでは、$$ dt $$の数え方で色んな偏微分$$ \ppd{f}{t} $$が考えられ、常微分と所謂偏微分はそれぞれが色んな偏微分の一つであることが分った。そのため、偏微分と常微分の統一表記を考えるには、色んな偏微分を書き表せば良い。

今回は、図を使って偏微分の意味を考え、統一表記である代入微分を定義する。

絵的な偏微分と全微分 EditToHeaderToFooter

偏微分と常微分の違いでは3変数関数を使って説明したが、分りやすい図にするには2変数関数が限界である。幸い、$$ x $$を無視しても同じことが言えるため、今回は$$ x $$の無い$$ f(y(t), t) $$について考える。

今回考える関数は以下である。$$ x $$が無いことを除き、偏微分と常微分の違いの話と条件が同じである。ただし、$$ x $$が無いために$$ \ddd{f}{t} $$の値が異なっていることに注意。

$$ f(y(t), t) $$$$ = $$$$ \iro[mr]{2y} $$$$ + $$$$ \iro[ak]{3t} $$

$$ y $$$$ = $$$$ 3t $$

簡単なため、以下の式変形から作れる赤、赤紫、紫色の偏微分を使う。

$$ f $$

$$ = $$$$ \iro[mr]{2y} $$$$ + $$$$ \iro[ak]{3t} $$

$$ \iro[ak]{\ppd{f}{t}} $$$$ = $$$$ \iro[ak]{3} $$

$$ = $$$$ \iro[mr]{1y} $$$$ + $$$$ \iro[pk]{6t} $$

$$ \iro[pk]{\ppd{f}{t}} $$$$ = $$$$ \iro[pk]{6} $$

$$ = $$$$ \iro[mr]{0y} $$$$ + $$$$ \iro[mr]{9t} $$

$$ \iro[mr]{\ppd{f}{t}} $$$$ = $$$$ \iro[mr]{9} $$

これらの偏微分と関連パラメータを図にすると、こんな感じになる:

f=2y+3t.pngf=1y+6t.pngf=0y+9t.png
図1:$$ f $$$$ = $$$$ \iro[mr]{2y} $$$$ + $$$$ \iro[ak]{3t} $$図2:$$ f $$$$ = $$$$ \iro[pk]{1y} $$$$ + $$$$ \iro[ak]{6t} $$図3:$$ f $$$$ = $$$$ \iro[ak]{0y} $$$$ + $$$$ \iro[ak]{9t} $$

まず、3つの図に共通の部分について説明する。

  1. 空間軸
    1. 真右に向かう横軸は$$ \iro[md]{t} $$である。
    2. 左奥に向かう斜軸は$$ \iro[md]{y} $$である。
    3. 真上に向かう縦軸は$$ \iro[md]{f} $$である。(省略)
    4. 注意すべきは、軸の交点は任意点$$ (x, t) $$で、原点では無い。
  2. $$ yt $$平面
    1. 緑色の線は全て$$ y, t $$平面上にある。
    2. $$ \iro[md]{y} $$軸にも$$ \iro[md]{t} $$軸にも平行せず、任意点を通り、右奥に向かう緑色の線は、$$ y, t $$平面上における$$ \iro[md]{y = 3t} $$のグラフである。
  3. $$ fy $$平面
    1. 紫色の線は全て$$ f, y $$平面上にある。
    2. $$ \iro[md]{y} $$軸に沿って、$$ \iro[md]{3y} $$
filef=0y+9t.png 458件 [詳細] filef=1y+6t.png 638件 [詳細] filef=2y+3t.png 499件 [詳細] file微小座標系.png 6004件 [詳細]
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