以下では、その仕組みを簡単に纏める。
、すなわち、がに関わらず恒偽の場合、 対応する集合は要素を1つも持たないので、空集合となる。 よって、恒偽は空集合に対応する。
、すなわち、がに関わらず恒真の場合、 対応する集合は全てのを要素として持つので、は全体集合となる。 よって、恒真は全体集合に対応する。
で考えている場合、が全体集合になるので、が成り立つ。 対応式で書くと
命題に対応する集合はと書ける。 一方で、内包表記で記述される条件を満たさない集合は補集合であるため、と書ける。 よって、論理否定は補集合に対応する。
例えば、真偽値に関して、次の計算が容易に確認できる。
命題に対応する集合はと書ける。 一方で、集合としてみた場合、任意のはとの片方にでも属せば集合の要素となるため、と書ける。 よって、論理和は和集合に対応する。
命題に対応する集合はと書ける。 一方で、集合としてみた場合、任意のはとの両方に属して初めて集合の要素となるため、と書ける。 よって、論理積は積集合に対応する。
命題の集合表記を考える。 論理包含は論理否定と論理和を使って、と書ける そのため、に対応する集合は以下に計算できる。
これに端的に表す専用の集合演算記号は、一般的には用意されてない。
そこで、が恒真のとき、との関係について考える。 より、となる。 両辺の補集合を取ると、が言える。 これは、の外側にの要素が存在しない意味であるため、がに集合的に包含される関係になる。
もし、論理包含の記号をの代わりにを用いた場合、 論理式と集合式でとの両方が出て、紛らわしい見た目になってしまう。