凌宮表記術: |
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凌宮数式の定数表記を使うと、とりあえず次のように書ける。
ここで、積分と微分の関係から、は
を意味すると理解しても良い。
問題は多変数関数の場合。
理系の大学生はこれを見せられる上、「は任意関数」や「
は
だけの関数」のような但し書きを教わる。
そして「1変数のときと同じよね」と言われる。
この謎の関数 が積分定数
に対応するのは位置で勘ぐれなくもないが、
これで何がどう同じなのかまで分かれというのは無茶な話。
1変数関数と多変数関数で、一体何が同じで、何が異なるのかは、こんな表で考えれば良い:
表1:![]() ![]() | ||
---|---|---|
![]() ![]() | ![]() ![]() | |
◎ | × | |
表2:![]() ![]() | ||
---|---|---|
![]() ![]() | ![]() ![]() | |
![]() ![]() | ◎ | × |
![]() ![]() | ◎ | × |
つまり、で積分するときに重要なのは、
の定数であることであって、
の関数かどうかではない*1
この事実を素直に定数表記で表現すると次のようになる:
1変数: |
2変数: |
被積分関数が1変数の
から2変数の
に変わっていることを除けば、少なくとも見た目は同じである。
さらに同じ部分を抜き出すと、より洗練された記述が得られる:
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これこそ何変数でも成り立つ不定積分のあるべき姿。