物(ぶつ)、物量(ぶつりょう)
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物量
コンセプト
物を数えるのに数(すう)が用いられる。
数え方を単位として加えて、量(りょう)となる。
数える対象そのものを加えて「物(ぶつ)」とする。
単なる物(もの)と区別する場合は強調して「物量(ぶつりょう)」と呼ぶ。
抽象度
実際の現象が具体的であり、抽象度が低いと言う。
例: 机の上に美味しそうな林檎が2つある。
そこから物の種類や数え方、数量を抽出したのが物量。
例: 林檎2個
*1
そこから物の種類を省略し、数え方と数値に着目したのが量。
例: 2個
さらに数え方を省略し、数値のみに着目したのが数。
例:2
状態→物→量→数の順に抽象度が高くなる。
利便性
量の利便性
単位が揃っている場合、数だけ考えれば済む。
単位の変換が発生するほど複雑な場合、単位変換を後回しに式を立てられるのが量の利点。
数方程式では単位の換算係数が式に現れるのに対し、量方程式では換算係数が現れない。
式を立てる→単位を換算する→数値を計算すると、立式から換算を分離できるのが利点。
物の利便性
対象が揃っている場合、量だけ考えれば済む。
対象の換算が発生するほど複雑な場合、対象換算を後回しに式を立てられるのが物の利点。
量方程式では対象の変換係数が式に現れるのに対し、物方程式では換算係数が現れない。
式を立てる→対象を換算する→単位を換算する→数値を計算すると、立式から換算を分離できるのが利点。
物記号
机の上にある林檎の数量を
mとしたとき、
は数記号であり、数の等式として
=2が成立つ。
机の上にある林檎の数量を
としたとき、
は量記号であり、量の等式として
=2個が成立つ。
机の上にある対象を
*2
としたとき、
は物記号であり、物の等式として
=林檎2個が成立つ。
ただし「林檎2個」は
の値の一例に過ぎない
*3
。
は言葉通りに「机の上にある対象」を指し、状態そのものを表す。
例えば、林檎の数量に着目して「林檎2個」と捉えても、「果物1ペア」と捉えても、机の上の状態は同じである。
適応例
化学式の物量
2H
2
O → 2H
2
+O
2
について、2H
2
O、2H
2
とO
2
を物量と見なせる。
2H
2
O
水分子の物質量が2倍
2H
2
水素分子の物質量が2倍
O
2
酸素分子の物質量が1倍
化学式は物の換算を表す式と見なせる。
物を状態として捉える場合、化学式を状態変化を表す式という意味で、物の換算式と解釈できる。
目次案
物、同じ物と異なる物、同じ物の異なる見方
1つの物の数え方、同じ物の異なる数え方
複数の物の数え方、同じ物の異なる数え方の言い換え
物の書き方、量の書き方、数の書き方
物の数量の足し算
物の数量の引き算
差を与えられた場合の足し算
物の数量の掛け算
多種類の物の数量の掛け算と足し算
物の数量の割り算
物の数量を求める割り算
物の数え方を求める割り算
物の数え方が与えられた場合の掛け算。
余りのある割り算
分数
*1
厳密には、林檎の数量が2個
*2
Thingsの頭文字。ただし、物の英語訳をThings/Object/Stateのどれを当てるかは未定。日本語も、物/対象/状態を検討している。
*3
定規の長さを
としたとき、
=30cmが値の一例でしかなく、0.3mとしても長さは同じであると同様。
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