積和公式は、三角関数の積を三角関数の和に変換する公式。未定記号を使うと、
ただし、とはそれぞれとで、次のようになる。
一応、対応する指数の法則はで、加法定理の逆になる。このため、右辺に加法定理の左辺となるとが現われる。
が、、、の場合について、等号が成立するように右辺を決めていくのが組立の仕事。
1. 正弦合わせ
それぞれの左辺の正弦数と組合せ可能な右辺を配置すると次のようになる:
── 1個 ── 奇数 ── ── 1個 ── 奇数 ── ── 0個 ── 偶数 ── ── 2個 ── 偶数 ──
右辺がのみ、またはのみになるのが特徴。正弦奇偶則のため、のように混ざった加算は現われない。
2. 符号合わせ
続けて、右辺の符号を決める。ここでは簡単にの符号を反転させ、値の変化を調べる。の符号を反転させると、左辺はは符号が消されて変化無し、は通され符号反転。一方、右辺は第1項と第2項が入れ替わり、「」なら変化無し、「」なら符号反転。
── 変化無し ── ── 符号反転 ── ── 変化無し ── ── 符号反転 ──
3. 値域合わせ
左辺は三角関数の積のため値域は、右辺は三角関数の和のため値域はしたがって、値域を合わせるには、右辺を倍すれば良い。
以上より、積和公式の4式は次のようになる。